屋久島へ向かうトランジットで立ち寄った鹿児島空港。
小さな地方空港だと思っていたのに、歩くだけでわくわくするほどおいしそうなものが並んでいました。
さつまあげ、かつおの腹皮、きびなご、黒豚まんじゅう、芋焼酎のスイーツ…。
私は普段、お肉は食べないのですが、魚や野菜、穀物を使った郷土の味がこんなにも豊かにあることに驚きました。
その土地の“食の多様さ”は、そこに生きる人々の知恵そのもの。どの素材も、自然と共に暮らしてきた証のように感じます。
アーユルヴェーダでは、食は「生命をつなぐ薬(アウシャダ)」とも言われます。
身体を整えるだけでなく、心や感情、そして“その土地とのつながり”まで養ってくれるもの。
たとえば、南国の鹿児島で育つ魚や芋には、火のエネルギー(ピッタ)を和らげる性質があり、湿度の高い気候の中で心身のバランスをとってくれる。
そんなふうに考えると、地元の食をいただくこと自体が、その土地と調和するヨガの一部のようにも思えてきます。
旅先で見かけた“食”の豊かさは、その土地の生命力そのもの。
食べることを通して自然とつながり、人とつながり、自分の内側のリズムを感じる。
そんな小さな気づきが、屋久島へ向かう前の空港で、すでに始まっていたように思います。
