屋久島の奥岳へ ― 神の宿る森を歩く

屋久島の奥岳へ ― 神の宿る森を歩く

おはようございます、ケイシーです。

屋久島滞在もいよいよ中盤。昨日は、島の中央にそびえる「奥岳」と呼ばれるエリアへトレッキングに出かけました。

屋久島には大小あわせて約50の山々があります。ふもとから見える山を「前岳」、そのさらに奥に連なる山々を「奥岳」と呼ぶのだそう。前岳が高すぎて、その向こうにある奥岳は姿を見せない――そこには神様がいらっしゃると伝えられてきた、屋久島独特の山岳信仰の世界です。

今回は車で一気に標高1000メートル地点までのぼり、そこから登山道をてくてく。小雨のしとしと降る中、約1.5キロ歩いて「淀川小屋」へ。さらさらと穏やかに流れる淀川のせせらぎを聞きながら、ランチを広げてまったりと過ごしました。

電波は通じず、まるで世界から切り離されたような静けさ。久しぶりの“デジタルデトックス”に心がすーっと軽くなるようでした。

川にかかっていた橋の上で瞑想をするのも、素敵そうでした♪(リトリートのイメージがわきました)
小屋の中は自由に泊まれる形式で、明かりもない夜にこんな場所に泊まれたら、星空や自然の音など

心に残る体験ができるんだろうなと、感じました。

小川の澄んだ水を汲んで、スープを温めたり、コーヒーを淹れたり。ガイドさんと自然や屋久島の暮らしについて語り合いながら、ゆったりと流れる時間を楽しみました。

宿へ戻ったあとは、近くの杉の工房へ。

屋久杉とは、樹齢1000年以上の杉を指します。
今では伐採が禁止されており、屋久杉の家具や雑貨は、かつて倒れた木の外皮を磨いて作る「土埋木(どまいぼく)」から生まれるもの。

木の生命の時間を感じながら、私は菜箸づくりに挑戦しました。はじめてノミを手にして、木の香りと向き合う1時間半。完成した菜箸は少しいびつだけれど、手のぬくもりを感じるお気に入りの一本になりました。

秋雨前線の影響で、3日間ずっと雨。けれど、屋久島の雨は不思議と心を打ちます。森がしっとりと光り、水の粒が木々をやさしく包む。
“雨の島”と呼ばれるこの場所は、晴れ間よりも雨の中にこそ、ほんとうの美しさがあるのかもしれません。

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