おはようございます、ケイシーです。
今日は、ヨガ哲学にも関わる、私の人生にあった思い出を一つ。
19歳の頃、イギリスに留学していた私は、週末に友人とふと思い立ってアイルランドへ旅に出ました。まだ旅慣れていなかった私たちは、宿の手配もせず「なんとかなるよね」と軽い気持ちで飛び立ったのです。
けれど、行ってみると現地はまさかの大イベント開催日。スポーツの大会で街中はお祭り騒ぎ、どこも人だらけで、ホテルは満室。
右往左往しながら宿を探しましたが、どこにも泊まれず、結局夜遅くまで開いていたマクドナルドで時間をつぶし、閉店後は駅の構内へ。
その夜、私たちは街の中で一番明るかった駅の片隅で、肩を寄せ合いながら膝を抱えて眠りました。交代でうとうとしながら、冷たい床に座り、時間が過ぎるのを待つ。あの感覚は今でもはっきり覚えています。
そして朝方、うっすらと空が明るくなってきたころ、突然「ガガガガ!」と大きな音がして目が覚めました。目の前には、ゴミ収集車が静かに動き出し、昨夜の喧騒の名残を一つ一つ拾い集めている光景がありました。
本来なら、あまり見たくない景色かもしれません。けれどその時の私には、それがすごく美しく、心がほっとする瞬間に感じられたのです。「新しい1日が始まるんだな」と、夜の終わりとともに小さな安心が心に広がりました。
あの夜から、私は一つ強くなれた気がします。
「寝るときはベッドじゃなきゃいけない」
そんな思い込みは、実はただの“思い込み”にすぎなかった。
「できない」「無理だ」と思っていたことも、やってみたら意外となんとかなる。
そしてもちろん、「ちゃんと計画を立てることの大切さ」も(笑)
人生には、予期せぬ出来事の中にこそ、大きな学びがあるんだと思います。
ヨガの教えにも「すべての出来事には意味がある」とあります。
自分に起こることを、ただのハプニングとして流すのではなく、
「これは私に何を教えてくれているのだろう?」と問いかけてみる。
そんな視点を持てるようになると、世界が少しだけ違って見えてくるように思います。
私の人生の中には、こんなふうに、たくさんの気づきがありました。
その一つ一つが、今の私をつくっています。